2013年12月27日金曜日

iPhoneが会社の統一デバイスになったのだ

二十代の頃、サーバーや高度な作業は UNIX ワークステーションで、一般作業は Apple の Macintosh で全て実現しようと躍起になっていた。1980年代のことだ。 そういう環境が実現できるのは利用者の高度なスキルがあってのことで、それは当然分かっていたのだが、自分が皆を啓蒙できると信じていたのだ。Microsoft の Windows なんて箸にも棒にもかからない愚物を我社の社員が取り扱うべきではないとまで思っていたのだ。 しかし現実には Windows は破竹の勢いでシェアを拡大し、今日の状況となってしまった。私には自分の理想と、会社的にあるべき姿のバランスが十分理解出来ていなかったのだ。 時は下って2013年の12月、私の会社は携帯電話を全て iPhone に統合することにした。ついにあのドコモが iPhone を扱うことになったからだ。そしてこの数日、私は社内で iPhone の使いかたの説明を行なっている。 かつて憧れた Macintosh というパソコンを社内に標準化させることはできなかったし、その後登場した Newton Message Pad は Apple に舞い戻った Jobs にディスコンされてしまったが、結局その Jobs が創りだした iPhone が私の会社の統一デバイスになったのだ。かつて Macintosh を会社の統一パソコンにしようと思った夢は、全く別の形で実現した。 皮肉なような、夢がかなったような、不思議な気持ちで今日は酒を飲んでいる。生きているといろんなことが有っておもしろいね。